2019年3月1日金曜日

2月のニュースまとめ


2月が終わりました。


 2月はそもそも28日しかないので、早いのは仕方がないのですが、それでも早かったですね。


 あっという間に日が過ぎていき、もう3月です。


 今年は超久しぶりに日記をつけているので、この1か月どんなことがあったのかが振り返ることが出来ています。


 個人的にはあれこれ激しく動いた2月ですが、一方でフィリピンのニュースというと、あまりパッとしないというか、割と平和に過ぎていった1か月だったなという印象があります。あまり不安なニュースがないというのはいいことだと思いますが。


 ちなみに、このニュースまとめを続けていくと、年間で50-60のニュースを書き留めることに自動的になるので、年末には1年を振り返った「10大」ニュースを作ることが出来るかなとか思っています。


 それではフィリピンの個人的に気になったニュース2月のまとめです!今月は以下8つをピックアップしてみました!


1. はしかが大流行する。

2. ミンダナオでの爆弾テロの影響でMRT・LRTへの液体持ち込み禁止

3.  マニラ湾浄化作戦継続

4. 中間選挙スタート

5. 日本の河野太郎外相来比

6. イスラム自治 暫定政府が発足

7. 大統領国名の変更の可能性を示唆

8. フィリピン初の地下鉄工事がスタート


1.はしかが大流行する。


 今年に入って、フィリピンでは「はしか」が大流行しています。感染者はついに一万人を超えて、フィリピン厚生省が必死に対応していますが、終息の見通しが立っていません。2月20日現在で報告されているだけで1万1500人、死者は189人となっています。

 はしかは麻しんウイルスの感染によって起こされる感染症で、発症した人から人へ感染していく、侮れない病です。感染力はインフルエンザウイルスの5倍以上で、インフルエンザが通常2人程度への感染なのに対して、はしかは12人以上に感染すると言われています。


 発症している人を隔離するのが原則ですが、フィリピンのように大家族で、狭い空間に住んでいる人が多い地域では、大発生する可能性が高いです。ウイルスの潜伏期間は大体2週間で、感染した人の発症率は90パーセント以上、超高熱と発疹で、発疹がでるまでの初期に空気、飛沫、接触で他の人たちに感染していってしまうため、手が付けられないのが現状です。はしかの有効な治療方法はいまだありません。

 

2.MRT・LRTへの液体持ち込み禁止


 1月末にミンダナオ・スールーのカトリック教会で日曜日のミサ前多くの信者が集まる中で起こった、イスラム過激派による爆弾テロによる影響で、マニラ首都圏のMRT・LRT高架鉄道では空港並みの液体(水分)持ち込み禁止が発表され、即日実行されました。

 

 暑いフィリピンではペットボトルなどの水分を持って歩く人が多く、各駅では水分を没収するための荷物検査で大行列ができ、SNSなどでは不満の声が上がりました。乳幼児を抱えた母親がミルクを作るための水分はどうなるのか?化粧水などのコスメ類は?と批判が大きくなり、しばらくして、持ち込んでもよい水分のリストが発表されたり、100ml以下に制限するなど推移しましたが、そんな中で、中国人の女性が荷物検査をした警官に対してタホ(豆腐)を投げつけるという事件が起き、逮捕拘留されるというニュースも流されました。22日に飲料の持ち込み禁止は解除されています。


3. マニラ湾浄化作戦継続


 1月末にドゥテルテ政権の公約の一つであるマニラ湾の浄化作戦が実施され、パシグ川の周囲にあるスクワッターの撤去や、ベイウオークのごみ拾いなどが大々的に行われ、マニラ市民もボランティアで参加している様子が報道されました。


 2月に入って、一見きれいになったマニラベイで海水浴を始めた人々に、「ごみ拾いをしただけで、海水の汚染はいまだ致死量であるので泳がないように」との警告を出しましたが、まったく聞き入れず11歳の女の子が溺れて重体になるなどの報道がなされました。


 その後、米大使館からヨットハーバーまでの区間にフェンスを置くなどして、ビーチに人が入らないように対策をしています。一方で、ロハス通り沿いの有名なフィリピンレストラン・アリストクラットなどが排水の基準を満たしていないとして営業を停止されるなど、今後の海水汚染の浄化に向けた根本的な対策が始まっています。


 ボラカイ島のクリーンアップのために6か月もの間「島全体」を閉鎖するというような荒業を行うドゥテルテ大統領ですから、マニラ湾の浄化についても引き続き対応を注視していきたいと思います。個人的には今年一番の楽しみな話題です。


4.中間選挙スタート

 

 フィリピンの大統領任期は6年ですが、その3年目に実施されることから「中間選挙」と呼ばれる、上院の半数、下院、州知事、市長などが選ばれる選挙が12日に始まりました。


 ドゥテルテ大統領は「私を支持する候補者を支持する」と述べています。実際、現状で上院の当選圏にあるのは、薬物捜査で功績をあげたデラロサ氏やマルコス大統領の長女であるアイミーマルコス氏など大統領派がほとんどです。


 政府のトップが自ら選挙運動をするという、どうも不公平な状態がまかり通っているフィリピンです。中間選挙の投票は5月13日に行われます。選挙期間中には、あちこちで集会が開かれ、様々なイベントが催されます。


 動員される人には実弾(金)がばらまかれるのもフィリピンの選挙の特徴です 笑。 またTシャツやターポリンなどが大量に作られるため、個人で印刷屋をやっている人のビジネスチャンスでもあります 笑


 また選挙の年には、対立候補通しが殺し合いになることもしばしば、ニュースを見ていると、当選した人が銃で撃たれて殺されたというニュースがしょっちゅう流れます。これを機会に各々が住む地域の市町や州知事、バランガイキャプテンなどがどういう人なのか興味を持ってみるのも面白いかもしれません。


5.日本の河野太郎外相来比


 日本の河野外務大臣が、9日フィリピンを訪問し、ダバオでドゥテルテ大統領と会談しました。ちょうど1月の末にイスラム過激派によるテロが起こったばかりでしたが、会談ではあくまでも和平プロセスへの協力、ということを強調しました。

 河野外相は日本のODAでミンダナオ島の道路復興事業に220億円の支援を約束し、ドゥテルテ大統領から歓迎を受けました。一方で日本の警察から対テロ用の防爆スーツ、盾、などの装備も送られています。


ドゥテルテ大統領就任以来、日本とフィリピンの関係は極めて良好に続いています。在住の日本人としては、出会うフィリピン人がこれらのニュースでおおむね日本に対して好意的な印象を持ってくれるため、うれしいことです。


6.イスラム自治 暫定政府が発足


 フィリピン・ミンダナオ島西部で2022年の樹立を目指すイスラム自治政府の前身となる暫定政府が26日に発足しました。イスラム組織がフィリピンからの分離独立を求めて50年近く戦闘が継続されてきた地域の平和と安定に向けたプロセスが注目されます。


 発足にあたって、マニラの大統領府にてドゥテルテ大統領により暫定政府のメンバー80人が任命され、暫定首相にはMILF(モロ・イスラム・解放戦線)のムラド議長が就任しました。


 1月にスールーで起こった、カトリック教会での日曜ミサ前の自爆テロなどからもわかるように、賛成派、反対派、キリスト教、カトリック、その他も含め、非常に難しいプロセスを通らなければなりませんが、和平へのプロセスを大きく前進させて、形あるものにした大統領の功績は大きいと思います。


 ドゥテルテ大統領の任期は2022年6月まで、実際には次期大統領がこの課題を引き継ぐことになりますが、現政権の路線をしっかり引き継ぐものであってほしいと願います。また、この課題の推移を見ながら、フィリピンのいわゆる南ミンダナオ問題を学ぶ機会にもしたいものです。


7.大統領国名の変更の可能性を示唆

 

 ドゥテルテ大統領は、マルコス政権下で一度提案された、国名をフィリピンからマハルリカという名前に変えることについて、「いい提案だった」と変更の可能性を示唆しました。


 もともと16世紀にスペインの国王フェリペ2世にちなんで「フィリピナス」と名付けられた国の名前が植民地としての名残を残していると指摘しての話題でした。マハルリカには高貴さとか気高さなどの意味があるとされ、古くは抗日ゲリラの名称として、現在はバスケットボールのリーグ名などにも用いられている言葉です。


 実際には国名の改正には憲法の改正が必要であり、大統領が変えたほうがいいといったところで変わるものではありません。しかし、ニュースソースとしてはセンセーショナルだったようで、SNSなどではすぐに議論沸騰し、7-8割の人が反対だと言っています。


 いわれはともかく、フィリピンという国名に誇りを持っている、マハルリカなんてヤダという意見がほとんどで、先ごろミスユニバース世界大会で優勝したカトリーナ・グレイさんも「なんで変えなきゃいけないの?」と疑問を述べています。


 ちなみに、最近国名が変わった世界の国としてはジョージア、モンテネグロ、コソボなど結構あるんですね。来年はオリンピックイヤーですが、開会式で200か国ぐらいが紹介される中で、こんな国あったっけか?というのが意外とあるかもしれません。


8.マニラで地下鉄工事がスタート


 フィリピンには地下鉄がありません。なので作ろうということで、またまた日本のODAが入って、ついについに着工となりました。マニラ空港からケソン市を結ぶもので、2025年の完成を目指します。


 雨季のあるフィリピンですので、ちゃんとやらないと、地下鉄駅水浸しとかになりそうですが、空港から中心街へ地下鉄が通ったら本当に素晴らしいと思います。フィリピン旅行に来て、空港に降り立った時、いきなりレベル高すぎますからね初心者には。


 それに比べたら、成田にしても羽田にしてもすっと電車で入れる日本は本当に便利にできていると思います。


番外編:月末に世界情勢が突然緊迫する


 さて、最後に番外編ですが、月末になって、ベトナムのハノイで昨年6月の歴史的な米朝首脳会談から1年を待たずに第2回が行われました。


 北朝鮮は制裁の解除を求めて、アメリカは核施設の廃止を求めて、テーブルに着いたわけですが、結果は失敗に終わり、中間選挙に成果を誇示したいトランプ大統領の思惑はかなわず、経済制裁でいよいよピンチである北朝鮮の金書記長も窮地に立たされる結果になりました。会見でトランプ大統領は暗に北側が嘘をついている、今でも開発は続けられている、ばれてるぞと述べて、今後の推移を注視する必要があります。


 そんな世界中が大注目する中、今度はインドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方で、14日に治安部隊を乗せたバスを狙った自爆攻撃があり、インド人44人が死亡しました。


 それを受けて今度は26日にインド軍が戦闘機12機でパキスタンを空爆し300人以上が死亡した(CNN)との報道があり、一気に情勢が緊迫しました。27日にはパキスタンが「核兵器の使用を決定する会議を招集した」と発表し、核という言葉を使いました。その後もインド空軍、パキスタン空軍により衝突が続々と報道されており、半ば紛争状態に一気にヒートアップしています。


 年明けには日本は韓国の駆逐艦からレーダー照射を受けたと言って外交問題になったわけですが、それとは比較にならない、戦闘機のドッグファイトが行われている印パ、両国とも核を保有しており、各国政府が懸念を表明しています。撃ったら即終わりですからね、、、汗。


 以上、フィリピン2月の気になったニュース+アジア情勢でした、、、。

 また3月にまとめを書きますね!

0 件のコメント:

コメントを投稿